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2019/08/27

日本小児科医会 主催「第6回 記者懇談会」レポート

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第6回 日本小児科医会 記者懇談会拝聴記

 日本小児科医会 第6回記者懇談会が、令和元年8月7日(水)午後6時半から、日本プレスセンターにて開催されました。今回のテーマは「成育基本法の推進に向けて」です。
参加者はマスコミ関係の方々と当会役員を含め37名でした。

 先ず日本小児科医会名誉会長 松平隆光先生に「成育基本法が求められた背景について」とのタイトルでご講演いただき、成育基本法成立までの歴史・・1991年から日本小児科医会が検討してきた小児保健法成立に向けての努力、その後の紆余曲折を乗り越え、昨年12月に劇的に成立するまでの経過を詳しく説明していただきました。そして少子化問題や現在の子育てをめぐる諸問題とその解決に向けての提案、「子どもの視点から考える」子育て支援の基本的考え方の重要性、さらに成育基本法成立後の目標としてフィンランドのネウボラについて紹介されました。この成育基本法成立のために長年にわたり一途に奔走されてきた松平隆光先生の想いがひしひしと伝わって参りました。講演内容につきましての資料をいただいておりますので、合わせてご覧ください。


●日本小児科医会 名誉会長 松平 隆光 先生(左)

 次に、参議院議員でもあり小児科専門医、そして日本小児科医会会員でもある自見はなこ先生から「成育基本法とこれから~成育基本法の成立と関連する諸施策について」とのタイトルでご講演いただきました。
 先ずCDR(Child Death Review;子どもの死因究明)について、現在の状況、その必要性を例を挙げてご説明され、死因究明等推進基本法の設立後の試みなどをご報告されました。同時に問題となっている性に関する教育、望まぬ妊娠に対する緊急避妊薬の使用、またそれに波及するオンライン診療について言及されました。さらに虐待防止の観点から、妊娠中からの切れ目ない支援、母子手帳の充実、産後ケア施設、里親制度の充実の必要性についても詳しく述べられました。次に最近設立された難聴対策推進議員連盟の活動について、新生児の難聴スクリーニングのみならずイヤホン難聴への取り組み、子どものみでなく認知症予防のための高齢者難聴対策など、先天性後天性に関わらず難聴対策を推し進められていることも紹介されました。また、本年5月から始まったワクチンの勉強会についても紹介され、予防接種法、感染症法など戦後70年の総決算としての変換期である今、見直しの必要性について熱く述べられました。これら多方面からの対策が必要な政策は、一つずつの担当省での対応では解決策がまとまらず、医療、療育、教育、福祉が一同に連携する「子ども家庭庁」の必要性についても力説されました。また同時にかかりつけ保健師を持ち、切れ目ない子育て支援に充分対応できる体制が求められていると結ばれました。
 多岐にわたり、成育基本法の成立により新たな子育て支援の可能性、希望を持ってお話しいただきました。詳しくはご厚意によりご提供いただきました資料をご覧ください。
 尚、資料を御準備いただいたものの時間の制限があり、今回お話しがなかった液体ミルクにつきましては詳しい資料をPPTでご提示いただいていますのでご参考にしていただければ幸いです。


●参議院議員 自見はなこ 先生(右)

 講演後は記者の皆さま方から、NIPT(Non-Invasive Prenatal genetic Testing ; 新型出生前診断)について、CDRについて、切れ目ない子育て支援での思春期医療についての位置付けなど活発な質問も多く、自見はなこ先生も明瞭にご返答され、大変有意義な懇談会であったと感じました。
私たち小児科医もこの成育基本法が子どもたちのために充分活用されるよう広く協力することが重要と思っています。

日本小児科医会 ホームページ担当 業務執行理事 藤谷 宏子


講演1「成育基本法が求められた背景について」[スライドを見る]

日本小児科医会 名誉会長
松平 隆光 先生



講演2「成育基本法とこれからについて」[スライドを見る]

参議院議員
(日本小児科医会 会員)

自見 はなこ 先生
 
 


●記者懇談会の翌朝 梅雨明けの夏空に映える「富士山」(撮影:ホームページ委員会 藤谷 宏子)