第4回ブラッシュアップセミナー(前期)報告

第4回ブラッシュアップセミナー(前期)が2025年9月23日(祝)に開催されました。今回もLive配信のみで、見逃し配信を 9月24日~9月30日を行いました。対象はこどもの成育を考えようとするすべての医師で、事前参加申し込み276名、ウェビナー参加者232名でした。
プログラム
伊藤一会長挨拶の後、4演題の講演がありました。(敬称略)
1)「ネット依存症への依存症アルゴリズム」
子どもとメディア委員会 山田正明
ネット動画やSNSゲームには人をやめられないようにする仕組があります。データ収集機能をもつクッキーがパソコンやゲーム利用者の情報を提供者に送ります。そして利用者個人の一番興味を持ちそうなwebサイトに誘導します。この一連の仕組みが依存症アルゴリズムです。この機能が起こす問題点につき詳しく解説されました。写真1


2)「小児かかりつけ診療における子育て相談と母子健康手帳の電子化について」
乳幼児学校保健委員会 三平 元
小児かかりつけ診療料の算定にあたり、「不適切な養育に繋がり得る育児不安等の相談に対応する」ことが必須となっています。母子手帳のチェックで育児不安の問題やニーズを把握することができますが、将来母子手帳は将来紙から電子媒体に替わります。その時どのような母子保健情報を利用できるのかについて述べられました。また米国のアドボカシーガイドにそって日本小児科医会が行ってきた健康診査の機会の充実を目指した活動について述べられました。写真2
「地域総合小児医療認定医制度について」
地域総合小児医療検討委員会 日高啓量
3)「診療報酬制度が目指す医療社会の未来」
社会保険委員会 貝沼圭吾
日本の医療制度の根幹になっている国民皆保険制度と診療報酬制度について、その作られ方持つ意義について解説されました。また、公判では保険診療クリニックのおかれた立場これからの小児科医に求められる役割について説明されました。写真3


4)「抗菌薬の適正使用(百日咳も含めて)」
兵庫県立子ども病院 笠井正志
我が国のAMRの現状とアクションプラン、百日咳・マイコプラズマの症例提示と体制下状況と治療選択、マクロライド系薬の考え方、代替薬の取説について話され、βラクタム系薬、マクロライド系薬についての基礎知識について述べられ、いまと未来の子どもたちに再益な抗菌薬が選択できるように解説されました。写真4
最後に佐藤好範副会長からの閉会挨拶があり、終了となりました。後期は、2026年1月18日(日)です。