市民公開フォーラム(WEB配信)を終えて(御礼)
日本小児科医会web講演from札幌
2020年7月18日土曜日、「日本小児科医会web講演from札幌」を開催致しました。当初は、6月6日〜7日に第31回日本小児科医会総会フォーラムを開催し、その中で「市民公開フォーラム」として開催する予定となっておりました。
コロナウイルスにより開催中止となりましたが、総会フォーラムは「夢を見よう、子どもたちとともに」というテーマのもと、北海道の実行委員会で準備を進めてきておりました。
市民公開フォーラムも、子どもたちが夢を持てるような内容の企画を考え、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)の川口淳一郎先生と、JAMSTEC(国立研究開発法人海洋研究開発機構)の江口暢久先生に【宇宙と深海】についての講演、そして、HBC少年少女合唱団(札幌市の少年少女合唱団ですが、昨年はウィーンでも合唱を行っております)による合唱の三本立てで開催予定となっておりました。
コロナウイルスで総会フォーラムが中止となった際に、緊急事態宣言で多くの子どもたちが今までとは全く違う生活を送り、夢を持つのも大変な世の中だからこそ、市民公開フォーラムを開催する事に大きな意義があると実行委員会でも考えております。
Web講演による開催を決定した頃には、合唱やカラオケによるクラスターの発生も騒がれており、HBC少年少女合唱団も活動を完全に中止している状況でした。 そのため、JAXAとJAMSTECの2講演でweb講演を開催することになりました。
ただ、全国規模のweb講演を、各々が違う場所から開催するのは初めての試みであり、通常のweb会議で使用するZOOMミーティングと、大規模な講演で使用するZOOMウェビナーでは利用方法も大きく異なるため、開催までは予行演習を2回開催する必要がありました。
ZOOMウェビナーを利用したのには、オンデマンド配信ではなく、ライブ配信で、子どもたちがその場で演者に質問ができるためでした。また、ZOOMウェビナーを利用することで、詳細な視聴者のデータ収集を行う事も可能です。
・視聴者数:1205名(事前登録のうち当日参加者は67%)・性別:男性52%、女性45%、不明3%
当日は、約170件の質問が両演者に寄せられ、その多くの質問に演者から直接回答をしたいただくことができました。子どもたちが今回の川口先生、江口先生に直接質問ができる機会は滅多に無く、貴重な経験ができたのではと思います。
また、講演前に聾学校の先生から、聾学校で生徒達に見させてあげたいため、字幕付きにできないかとの相談がありました。ライブ配信で字幕付きの配信を考えるには準備する時間がなく、演者の先生方と相談し、後日、全国の聾学校向けに配信を行う事となりました。 その際には、ろうあ連盟で字幕作成、手話の編集をしていただけることとなっております。
当初の予想参加人数と比べると、参加人数は少なかったですが、これはPRの方法、期間等の問題がありました。もう少し余裕をもってPRを行えば、もっと多くの子どもたちに見てもらうことができたと反省しております。
今回、市民公開フォーラムをweb講演という形で初めて開催しておりますが、今回の経験を元に、今後は会場とwebでのハイブリッドでの開催など、より多彩な開催方法を考えられるのではと思います。
最後に、今回のweb講演開催を許可していただき、開催に向けてのご支援を頂いた、日本小児科医会執行部、学術教育委員会の皆様には厚く御礼申し上げます。
第31回日本小児科医会総会フォーラム 実行委員会 米川元晴