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2023/03/31

4種混合ワクチンが2か月から接種可能に‼

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令和5年4月1日より、定期接種である4種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオ)が生後2か月から接種できるようになります。

これに伴い生後2か月からはHibワクチン、小児肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチンと共に、計5種類のワクチンが同時接種可能となります。

生後2か月から接種開始の目的は、百日咳に罹患した場合、最もリスクが高い生後6か月未満の乳児の罹患と重症化を防ぐためです。

2018年の感染症発生動向調査において、7歳を中心とした学童期が占める割合が高かったが、入院症例の多くを乳児が占めており、死亡例は乳児と高齢者にみられたと報告されています。

また、6か月未満症例(530例)の臨床症状では、無呼吸発作が23%、チアノーゼは30%みられており、治療の場面での緊急対応が必要です。

百日咳ワクチンを含む4種混合ワクチンを生後2か月から接種することにより、これらの6か月未満症例(530例)のうち減少する患者数の合計は100 人程度に相当すると見られており、重要性が示されています。

また今後導入が検討されている4種混合ワクチンにヒブワクチンを加えた5種混合ワクチン導入時には、生後2か月から接種が開始されているヒブワクチンの接種時期との整合の観点からも、今回の前倒しは重要な意味を持ちます。

各先生方には、十分な情報を共有していただき、接種を勧めていただきたいと思います。

(参考資料)
第41回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料 2022(令和4)年11月18日
「沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(DTaP)を含む混合ワクチン等の接種スケジュールの前倒しについて」https://oyama-pediatrics.jp/admin/wp-content/uploads/2023/01/001014099.pdf

「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール(2023年4月改訂)」は日本小児科学会様のホームページでご確認頂けます。https://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=138